輸出入ビジネスの物流構築について

物流構築の方法は大きく分けて2通りあります。

代行会社などを使って他社に物流を任せる方法と自社物流を構築する方法です。

最初にそれぞれのメリット・デメリットを比較したいと思います。

目次

代行会社と自社物流を使うメリット・デメリット

代行会社を使うメリット

  • すぐに始めることが可能
  • 時間を節約できる
  • 初期段階で自社物流を構築するより送料も安い
  • ビジネスの転換をしやすい

代行会社を使うデメリット

  • ノウハウが蓄積されない
  • 最終的な送料は自社物流より高くなりやすい

自社物流を使うメリット

  • 最終的な送料は代行会社を使うより安くなりやすい
  • 集荷に来てもらうことが出来る
  • リードタイムが早くなる
  • 梱包資材が無料で手に入る

自社物流を使うデメリット

  • 人手が必要になる
  • 手続きが増える(特に船便は非常に面倒)
  • トラブル時の対応が大変

代行会社などを使って他社に物流を任せる方法

代行会社の利用法はサービスによって異なるものの基本的には以下の流れとなっています。

  1. 代行会社の選定:
    • 代行会社を選ぶ際には、信頼性、評判、価格、提供サービスの範囲などを考慮して比較しましょう。
    • 代行会社は、国際輸送、国内輸送、カスタムクリアランス、保険などさまざまなサービスを提供しています。必要なサービスに対応できる会社を選びましょう。
    • 送料が安くても為替レートが高かったり、購買代行のような形の場合商品購入の手数料がある所もあるので気をつけましょう。
  2. 輸送計画の立案:
    • 代行会社と協力して、輸送計画を立てます。これには、商品の種類、数量、出発地点、到着地点、予算、納期などの詳細が含まれます。
    • 代行会社は、輸送に必要な文書や許可、カスタムクリアランス手続きなどをサポートする役割を果たします。
      通常インボイスの記入(送る商品が何であるかの記入)以外は代行会社に任せることが可能です。
  3. 見積もりの取得:
    • 代行会社に対して、輸送にかかる費用に関する見積もりをリクエストします。見積もりには、運送料金、保険料、その他の手数料が含まれます。
    • 複数の代行会社から見積もりを取得し、比較して最適なオプションを選びましょう。
  4. 輸送の手配:
    • 代行会社が選択されたら、商品の輸送を手配します。代行会社は、輸送に必要な物流手続きや文書の準備を行います。
    • 商品の包装とラベリングも重要で、輸送中の安全性や効率性に影響します。
  5. 追跡と報告:
    • 代行会社は、輸送中の商品の追跡と監視を行います。輸送の進捗状況や到着予定日についての報告を提供します。
    • 問題や遅延が発生した場合、代行会社は対応し解決策を提供します。
  6. 受け取りと支払い:
    • 商品が到着したら、受け取ります。代行会社との契約条件に基づいて支払いを行います。ただし前払いのところも多いです。
    • 商品が損傷している場合や、他の問題がある場合は、代行会社に報告し、適切な対処を求めましょう。

ビジネス別おすすめの代行会社

メーカー仕入れ輸入

メーカー仕入れ輸入ではWord-Arkという会社がおすすめです。アメリカからの輸入やヨーロッパの輸入に対応して送料も安いです。

メーカー仕入れ輸出

メーカー仕入れ輸出ではシュウカキという会社がおすすめです。DHLやFedexの安い送料を駆使して世界中に商品を送っています。

輸出では代行会社を利用すると代行会社までの国内の送料がかかると言うデメリットが発生しますが特にヨーロッパ方面の通関ではEORIナンバー及びVATナンバーを取得している会社でないと通関時に止まるので結局代行会社の利用がほぼ必須になってきます。

中国輸入

中国輸入では直行便という会社がおすすめです。OEMも通常の輸送もスピードがかなり早いです。(OEMは担当に当たり外れがある模様)

中国輸入では国内ので検品が重要になるのでメーカー仕入れ以外では代行会社の利用がほぼ必須になってきます。


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次に自社物流の構築方法を解説します。

自社物流の構築方法

自社物流の構築と言っても自分で飛行機をチャーターして輸送わけではなくFedexやDHLなどのクーリエ会社と契約して商品を輸入したり輸出することになります。

その際Webで公開されている料金は割引の効いていない価格なので非常に高くなっているので普段送っている量、送る商品内容などを伝えて割引価格をもらって契約することになります。

この契約は基本的に1年更新で実績が伴わないと料金が値上げされ反対に物量が多いと更なる値引きを受けることが可能です。

ここではそれらのクーリエを活用して物流を構築する流れを解説します。

物流構築の流れ

  1. ビジョンと戦略の策定:
    • まず、物流戦略とビジョンを明確にしましょう。どのような物流システムを構築し、どのような目標を達成したいのかを定義します。物流の重要な要素、目標、顧客ニーズを考慮しましょう。
  2. プロセスの分析:
    • 現在のプロセスとサプライチェーン(物流全体の流れ)を評価し、改善のポイントを特定します。過去のデータやパフォーマンス指標を分析して、ボトルネックや無駄を見つけます。これから新たに始める場合はこの工程は無視してください。
  3. インフラストラクチャーの設計:
    • 物流センター、倉庫、配送ルート、輸送手段など、必要なインフラストラクチャーを設計します。設備の場所、サイズ、設備の選定などを検討します。
  4. システムの選定と導入:
    • 物流管理ソフトウェアや情報システムを選定し、導入します。これにより、在庫管理、注文処理、配送トラッキングなどのプロセスを自動化し、効率化します。特に規模の大きい自社ECを構築する場合はここまで必要ですがAmazonや楽天に納入するくらいであれば専用のソフトなどは必要ありません。
  5. サプライチェーンパートナーシップ:
    • サプライヤー、製造業者、運送業者などのサプライチェーンパートナーと協力し、効率的な連携を確立します。情報共有と協力体制を構築しましょう。特に国内の配送も関係する場合クーリエだけでなくヤマトや佐川、郵便局などから適切なパートナーを選ぶ必要があります。
  6. 品質管理と品質保証:
    • 物流システム内で品質管理プロセスを導入し、製品の品質を確保します。不良品の輸送や保管を防ぐための品質保証策を実施します。
  7. リスク管理:
    • 物流過程でのリスク(天候、ストライキ、供給不足など)に対する計画を策定し、リスクを最小化する対策を講じます。小規模なレベルで言うとパートさんが辞めてしまって物流が回らないというリスクを防ぐ対策を考えておきましょう。
  8. モニタリングと改善:
    • 運用を開始したら、継続的なモニタリングとパフォーマンスの評価を行い、プロセスを改善し続けましょう。顧客のフィードバックを収集し、適宜対策を講じます。
  9. トレーニングと教育:
    • スタッフとパートナーに対してトレーニングと教育を提供し、物流プロセスを効果的に実行できるようにサポートします。

クーリエの安い契約を取る方法

  • 月間や年間の平均出荷量や将来の成長計画について言及する
  • 特定の重量帯の料金だけ安くしてもらう(例50~60kgだけ極端に安いなどは営業の権限でもしやすい)

物流倉庫と人員の確保

物流倉庫と言ってもほとんどのケースで事務所と同じ場所です。人はタウンページなどでパートさんを雇っているケースが多いです。

荷物の荷受け、開封、梱包、ラベリング、クーリエ業者への引き渡しだけでは作業量として少ないので他の事務作業を兼業してもらうのが一般的です。

兼業内容で多いのは商品リサーチ、デザイン、経理、事務などです。

相手の物流アカウントを使うケース

取引先のクーリエアカウントの料金で送ってもらう場合は事前に見積もりをもらって自分のアカウントの料金とどちらが安いか比べて安い方で送ってもらいましょう。

相手が普段から日本に向けて商品を送っていないと料金が高いことも多いです。

インボイスの書き方

インボイス(請求書)は、商品やサービスの提供に対する代金の請求を文書化したものです。インボイスは、ビジネス取引において重要な文書であり、正確かつ明確な情報を含める必要があります。以下に、インボイスの基本的な書き方を説明します。

ヘッダー情報

インボイスの一番上に、発行日付、インボイス番号、請求書の発行者(貴社)と受取人(顧客)の詳細情報を含めます。 発行者の情報には、貴社の名前、住所、電話番号、Eメールアドレスなどが含まれます。 受取人の情報には、顧客の名前、住所、連絡先情報が含まれます。

請求の詳細

インボイスには、請求される商品やサービスの詳細情報を含めます。各アイテムには以下の情報が含まれます。 商品やサービスの説明 単価(単位あたりの価格) 数量 金額(単価 × 数量) 合計金額: 請求の詳細を計算し、合計金額を算出します。商品やサービスの合計金額、消費税(必要な場合)、送料、割引などが含まれることがあります。 最終的な合計金額を「合計金額」または「合計請求金額」として明示します。

署名と日付

インボイスには、発行者または担当者の署名と日付を含めます。これにより、請求書の正当性と信頼性が確保されます。

フォーマットとデザイン

インボイスのフォーマットとデザインはビジネスのスタイルやブランドに合わせてカスタマイズできます。プロフェッショナルで明確なデザインを選び、読みやすいフォントを使用しましょう。

輸出入ビジネスの物流構築についてまとめ

目的によって自社物流と代行会社を使い分けましょう。

特に今の時代はスピード感が求められるのでまずは代行会社で仕組みを作り、その上で本当に必要であれば自社物流でコストカットをし利益率を上げていくやり方がおすすめです。

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