輸入ビジネスをしているとさけて通れないものに1つに
「関税」があります。
当然Amazon輸入ビジネスを行う上でも
関税がかかるため同じ事が言えます。
ただちょっと関税は複雑なところがあるので
- よくわからないからだいたい10%で計算してる
- なんとなくは知っているけど詳しくは知らない
いう方も少なくはないのでしょうか?
関税は利益計算する上でも必要な項目です。
規模が大きくなればなるほど金額も大きくなるため
しっかりと把握していないと大変です。
そこで今回はAmazon輸入ビジネスでかかる関税と
失敗しない利益計算の方法を書いていきたいと思います。
通関時にかかる費用

Amazon輸入ビジネスにおいて、通関時に発生する費用は利益計算の根幹を成す要素です。正確に把握しないと、想定外の損失が発生し、事業全体の収益性を著しく低下させるリスクがあります。特に個人で始める方や少額からスタートする方は「大した金額じゃないだろう」と軽視しがちですが、量産・頻繁な輸入となると累計では数万円〜数十万円の差が生じることも珍しくありません。
通関時にかかる費用は3つの主要項目に分けられます。これらすべてを正確に計算することで、Amazonで販売する際の「実質的な仕入原価」を把握でき、利益率が明確になります。
また、関税は商品ごとに税率が異なるため、一括して「10%」という単純な見積もりでは不正確です。特に食品や衣類・化粧品などには細かい分類があり、「同じシャツでも素材によって税率が変わる」ケースも珍しくありません。
関税の算出方法と実際の計算例(商用輸入前提)
関税は、商品代金+保険料+輸送料を合計した「CIF価格」に適用される税率で決定されます。このCIF価格がベースとなる点が重要です。たとえば、「海外Amazonの9万円のシャツ」という場合でも、国際運賃1万円がかかれば、関税計算対象は「10万円」になるのです。
さらに注意が必要なのが税率自体も商品分類によって異なる点です。たとえば衣類の場合、「綿製シャツ」と「合成繊維のジャケット」では関税が異なります。
- CIF価格:10万円(商品代金9万+輸送料1万)
- 適用税率:10%(衣類で一般的な数値、実際は分類により異なる)
- 関税額 = CIF × 税率 = 100,000円 × 0.1 = 1万円
消費税の計算タイミングと誤解しやすい点
日本の消費税は、関税が確定した後に適用されます。つまり、「CIF価格+関税」に対して8%が課されると理解する必要があります。
そのため、先ほどの例では以下の通りになります:
(10万円 + 1万円) × 0.08 = 8,800円
この消費税は「仕入原価の一部」として認識され、決算上も経費として計上されます。
多くの人が誤解しているのは、「商品代金に直接税率をかける」こと。実際には関税が含まれた後の総額に対して消費税は発生するため、計算の順番を間違えると、結果として「予想より多く支払う」という事態になります。
通関手数料:各運送会社ごとの仕組みとコスト比較
通関手数料は輸入業者や配送方法によって大きく異なります。特に個人でAmazonから直送する場合、EMS・DHL・FedExなどの選択肢があり、それぞれの制度が異なるため注意が必要です。以下に実際の仕様を整理します:
- EMS:200円(固定)
→ 低額輸入や少量配送には最適。関税・消費税に関わらず一律料金。 - FedEx:500円(非課税)または、関税+消費税の合計額の2%
→ 高額な支払いになると「手数料が高く付く」ため注意。実務では多くの場合、「2%方式」の方が高くなる。 - UPS:540円(税込)または、関税+消費税の合計額の2%
→ プレミアムなサービスだがコストはやや高い。特に1回だけ輸入する場合は固定料金が有利。 - DHL:立替合計額700円未満=無料、5万円未満=千円、5万円以上=2%
→ 量販向けに設計されており、「少ない輸入では実質無料」になるが、大量になると高コスト。初期費用は低くても長期的には負担。
このように各社の仕組みには大きな違いがあります。「安い配送=手数料も安くなる」というわけではないため、事業規模に応じた選定が必須です。
通関費用を正確に計算するための実践的なステップ
- 商品代金と国際送料を合計し、「CIF価格」を算出する
- 対象となる商品分類に基づき、日本税関が公開している「輸入税率一覧表」で適切な税率を確認する
- CIF価格 × 税率 = 関税額 を計算
- (CIF + 関税) × 0.08 = 消費税額 を算出
- 利用している運送会社の手数料基準に従い、通関手数料を決定(固定or割合)
- すべての費用を足し合わせて「実質仕入コスト」を得る
この一連の流れをExcelやGoogleスプレッドシートに自動計算式で登録しておくと、毎回手間なく正確な数値が得られます。特にAmazon輸入ビジネスでは「リサーチ段階から通関費用を見積もる」ことが成功の鍵です。例えば、「この商品は仕入れ価格3000円だが、通関費で1500円かかる」と分かれば、販売価格を再検討する必要があります。
商用輸入と個人使用の違い:申告ミスによるリスク
個人使用として申告した商品は、商業目的での販売が法律で禁止されています。Amazonやメルカリなどで出品すると「不正な営業行為」として取り締まりの対象となり、場合によっては税務調査・罰則が適用される可能性があります。
特に「個人輸入として通関した商品をそのまま販売する」のは重大リスクです。商用目的なら「商業用」として申告し、「実質的な仕入れコスト(CIF+税金)」で計上すべきです。
利益計算の再確認:通関費用を含めたROS算出例
前項のレゴ商品を使って、実際に「通関費込み」としてROS(売上総利益率)を計算します。
・販売価格:5,500円
・仕入原価:2,854.98円(US$27.99 × 102円)
・国際送料:900円
・関税:(2,855 + 900) × 0.15 = 563
※この税率は「レゴの玩具」に適用される一般的な15%を想定(実際には分類により変動)
・カテゴリー手数料:550円
・配送料:327円
総コスト = 2,854.98 + 900 + 563 + 550 + 327 ≒ 5,194
利益額 = 5,500 – 5,194 = 306円
ROS = (306 ÷ 5,500) × 100 ≒ 5.57%
このように、通関費用を含めると利益率が大きく下がることがわかります。さらに国内送料や倉庫費・販売手数料なども加えると、「実質的なROSは2〜3%以下」になるケースも多くあります。
通関費用を最小化するための戦略
- 輸出国での価格交渉:海外メーカーに「仕入単価+国内送料込み」として提示することで、CIF額が抑えられ、結果として税負担も軽減される。
- 小口配送をまとめる:複数商品を1回の輸入で集約すれば、「国際運賃単価」は下がる。DHLやFedExでは「5kg未満」という制限があり、これを越えると急激にコスト増。
- 免税枠を活用:個人輸入の場合は1回あたり20万円以下なら関税・消費税が免除される。ただし、「商用販売不可」である点は徹底する必要あり。
通関費用は無視できないコストです。Amazon輸入ビジネスで失敗しない利益計算とは、単に「仕入れ価格×1.3=販売価格」という簡易手法ではなく、「CIF+税金+手数料」を正確に算出し、ROSを見積もることです。このプロセスが習慣化すれば、数字の感覚が身つき、ビジネス全体としての収益性も安定します。
実際に関税を計算してみる
実際に関税を計算してみる:ビジネスとしての輸入に必要な費用構造

Amazon輸入ビジネスにおいて関税を正しく計算することは、利益率の根幹にかかわる重要なステップです。CIF価格(商品代金+保険料+送料)に基づいて税率が適用されるため、単純な「仕入れ値×10%」のような計算では正確なコストを把握できません。
ここでは、実際にシャツの輸入ケースをもとに、商用輸入としての関税・消費税・通関手数料を丁寧に分解してみます。このプロセスを通じて「どうやって正確な利益計算をするか」が理解できるようになります。
1. 輸入費用構造の基本:CIF価格と税率の算出
商用輸入では、個人輸入とは異なり「簡易課税」という特別な仕組みが適用されない点に注意が必要です。 つまり、関税は商品ごとに定められた正確なHSコードに基づいて計算されるため、一括で10%と決めつけるのは危険です。ここでは「シャツ」を例として実際に算出してみましょう。
- 商品代金:90,000円(アメリカAmazonでの仕入価格)
- 国際輸送料:10,000円(1kg未満の小包向けEMSなど)
- 保険料:2,500円(実務上はほぼゼロでも問題ないが、CIF価格算出には含める必要あり)
この場合のCIF価格=90,000+10,000+2,500 = 102,500円となります。
2. 関税額の計算:関税率と適用条件を確認する
衣類(シャツ)に該当するHSコードは「6109」で、関税率は10%です。これは国際通貨制度に基づく貿易分類であり、日本税務当局が発表している2024年版輸入関税率一覧(財務省)と一致しています。
関税額=CIF価格 × 関税率
102,500円 × 10% = 10,250円
3. 消費税の計算:課税対象は「CIF+関税」
消費税(8%)の計算対象には、商品価格だけでなく輸送費用・保険料・関税率も含まれます。 つまり、「実際の支払い額」として計上するべきは以下の通りです:
- 消費税課税ベース:CIF価格 + 関税 = 102,500円 + 10,250円 = 112,750円
- 計算式:
112,750 × 8% = 9,020円
4. 通関手数料:運送会社によって異なる点に注意
EMS(日本郵便)の場合は、基本的な通関手数料が200円です。他にもFedExやDHLなどは「関税・消費税合計額の2%」または一定金額を超える場合に高くなる仕組みになっています。
例:DHLの場合、立替額が5万円未満であれば手数料1,000円
5. 総合コストの算出と利益計算への影響
すべてをまとめると以下の通りになります:
- 商品代金:90,000円
- 国際輸送料:10,000円
- 関税(CIF×10%):10,250円
- 消費税(CIF+関税×8%):9,020円
- 通関手数料:200円
合計支払い額:
119,470円(= 90,000+10,000+10,250+9,020+200)
つまり、仕入れ価格が9万円のシャツでも、実際のコストは約11.9万円に膨らむということがわかります。
6. 計算を効率化する:Excelで管理表を作る方法
毎回手計算するのは非現実的です。そこで、関税・消費税の計算式をExcelに反映させた「輸入コストシミュレータ」を作成するのがおすすめ。 以下のようなフォーマットで管理表を作るといいでしょう:
- A列:商品名
- B列:仕入れ価格(円)
- C列:国際輸送料(円)
- D列:関税率(小数表記で10%なら「0.1」など)
- E列=(B+C)×D → 関税額
- F列=(B+C+E)×0.08 → 消費税額
- G列:通関手数料(固定値)
- H列=B+C+D+F+G → 合計コスト
このようにすると、仕入れ価格や輸送料が変わったときも即座に再計算でき、リスクを最小限に抑えることが可能になります。
7. 実際のビジネスで使う「目安」:関税はどれくらい?
実務では、「商品価格+送料」に対して10%〜12%程度を関税・消費税合計として見込んでおくのが現実的です。 ただし、以下のような要素に注意が必要です:
- 高額な商品(5万円以上)は簡易課税が適用されないため、正確なHSコードでの計算必須
- 一部の製品(例:電子機器・化粧品)は関税率10%より高い場合も。特に「医薬部外品」などは20%超になることも。
- 海外Amazonからの直送の場合、Amazon Globalが自動で税額を計算し決済時に支払い可能なので手間がかかりません。
つまり、「10%~12%の想定」はあくまで「目安」として使い、実際には商品別にHSコードを確認する必要があります。
8. 利益計算への活用:リサーチ段階での関税考慮
Amazon輸入ビジネスのリサーチでは、「販売価格」から「仕入れ・物流費」「関税・消費税」「手数料」といったすべてを引いた上で利益がでるか確認する必要があります。 例えば:
- 日本Amazon販売価格:5,500円
- アメリカ仕入価格(USD27.99)×102=2,854円(税込含む?注意!)
- 国際送料:900円
- 関税率:15%(レゴ製品は「9503」で適用されるため、15%が正確な値)
- 計算:
CIF=2,854+900 = 3,754円
関税:3,754 × 15% ≒ 563円
消費税:(3,754 + 563) × 8% ≒ 346円 - カテゴリー手数料(10%)=550円
- 配送料:327円
- 合計コスト:
2,854+900+563+346+550+327 = 5,540円(販売価格より高くなる!)
この場合、利益がゼロ以下になるため、「レゴ」の仕入れは現実的でないことが確認できる。 つまり関税を考慮しないと「見込み損失」となるリスクがある。
9. 関税計算に役立つツール・情報源
正確なHSコードや関税率は、財務省が公開している公式サイトを利用しましょう。 以下のリンクを保存しておくと便利です:
- 日本税関:輸入関税率一覧(財務省) → すべての商品に該当するHSコードと適用税率が確認可能
- Amazon Global販売ページでの「税金見積もり」機能も活用可。手数料や関税をリアルタイムで計算できる。

関税をふまえたリサーチ時の利益計算方法
関税計算の正確性とリサーチ効率化のための実践ポイント

関税をふまえたリサーチの際には、単に「計算式に入れてみる」だけではなく、実務で使える精度とスピードを持つことが成功の鍵です。特にAmazon輸入ビジネスでは、「見込み利益率5%以下」という状況が頻発するため、正確な予測力が必要不可欠になります。

- 日本Amazon 5500円
- アメリカAmazon $27.99
- 重さ 900g
※注意:このケースでは「関税率15%」を前提としていますが、実際のレゴ製品は「玩具(8354)」に分類され、関税が12.7%~15%と幅があるため、正確な値を確認する必要があります。
重要な点:商品のHSコード(品目番号)によって関税率は大きく変わります。誤った分類で計算すると「実際より30~50%高いコスト」が発生するリスクがあります。
利益計算に必要な項目を明確に整理する方法
リサーチ段階での損失は、仕入前に「すべての費用を見積もることで防げます。特に関税や消費税は、CIF価格(商品代金+輸送費+保険料)をベースに計算されるため、初期設定が極めて重要です。
以下は実際に利益率を導く際のステップごとの確認事項です。すべての項目を漏れなく記録することで、「あとから追加で出費が出る」リスクも回避できます。
- 販売価格:日本Amazonでの定価(5500円)を確定する。この値は競合状況や在庫数に影響されるため、定期的にリサーチを行う必要あり。
- 仕入原価:アメリカAmazonの販売価格(27.99ドル)×為替レート(102円/$)。計算結果は 2854.98 円。四捨五入して2855円とする。
- 国際送料:重量が900gのため、1kg未満でも「1kg単位」で計算されるのが一般的(EMS・FedExなど)。本例では900円と設定。
- 関税:原価+国際送料の合計に対して、適用される税率をかけます。公式は (2855 + 900) × 15% → 3755 × 0.15 = 563円
- カテゴリー手数料:販売価格の10%。5500 × 10% → 550円
- 配送料(Amazon FBA):327円(地域・商品サイズにより変動)。この金額は実際の配送先や梱包形状によって変わるため、長期的に安定したデータを収集すること推奨。
- 消費税:関税+CIF価格に適用される。本例では (2855 + 900 + 563) × 8% → 4318 × 0.08 = 345円
- 通関手数料:EMSの場合、通常200円。本例では記載なしのため省略可能だが、実務上は必ず発生する点に注意。
総合コスト計算:
仕入原価:2855
国際送料:900
関税:563
カテゴリー手数料:550
配送料(FBA):327
消費税:345
通関手数料:(例として200)
合計コスト = 2855 + 900 + 563 + 550 + 327 + 345 + 200 = 5740円
販売価格:5500円 → よって、赤字140円(損失)
警告:関税計算時に「消費税」を忘れると、実際の利益率は2~3%以上低くなる可能性があります。
リサーチ効率を高めるためのデータ管理方法
毎回手書きやExcelで個別に計算するのは非現実的です。以下のような標準化されたテンプレートを作成することで、10秒以内に利益予測が可能になります。
- 関税率の目安:一般製品は「CIF価格 × 8~12%」を想定。高額な商品や特定カテゴリ(化粧品・電気製品)では上限が15〜30%にまで上昇。
- 重量別送料の平均値:900g~1kg未満は700円前後。2kg以上なら「段階的割高」になるため、単価計算では500〜800円/kgを基準に。
- 為替レートの変動対策:1ドル=102円は「当時の想定」。実際には±3~4%前後で推移するため、98~105円/$を幅として計算すると安全。
- 通関手数料の見込み値:EMSは200円。FedEx・UPSは「税額合計の2%」が適用されるため、高価な商品では500~1,000円以上になることも。
- 消費税率8%への対応:CIF+関税にかかるので、「原価だけを見て計算しないこと」。誤差の主因です。
実践的な利益率シミュレーション(修正版)
このレゴ商品は、現状では「販売価格5,500円」という条件で赤字になるため、「仕入れコストを下げたり」「販売価格を上げる」などの戦略が必要です。
- Amazon FBAの配送料が327円 → 軽量商品なら198~250円に下げる可能性あり
- 関税率:実際は「12.7%」と低め。→ (2855 + 900) × 12.7% = 476円 → 約90円削減可能
- 消費税:345円(上記計算)は正確なので変更不可。但し、CIF価格が下がれば減少。
- 修正後の合計コスト:
2855 + 900 + 476 + 550 + 327 = 5108円販売価格:5,500 → 利益率=(5500 – 5108) / 5500 ≈ 7.1%
→ 理想的な利益率(3~8%)に近づくこのように、正確なデータをもとに「関税の見直し」「送料調整」が可能になるため、リサーチ段階で数値を入れ替える練習をすることが極めて重要です。
チェックリスト:利益計算の失敗回避のために
☐ 販売価格は最新データで確認済みか?
☐ HSコードから関税率を正確に設定しているか?
☐ 消費税はCIF価格+関税に対して計算されているか?
☐ 配送料・通関手数料は含めて計算しているか?
☐ 為替レートに変動幅を考慮してシミュレーションしているか?
すべての項目が「チェック済み」でなければ、リサーチは不完全です。
まとめ:関税と利益計算の本質的理解
Amazon輸入ビジネスでは、「安い商品を仕入れれば利益が出る」という単純な発想ではなく、すべての費用項目が正確に反映されたシミュレーション力が求められます。特に関税は「CIF価格」に基づくため、輸送費や保険料も含めて計算しなければなりません。
最後の注意点:個人用と商用用途を混同すると法律違反になるため、「仕入れ目的」として申告する場合でも、販売計画がある以上は「商業輸入」扱いとなります。関税・消費税は必ず支払う必要があります。
関税の変動要因と予測可能なリスク管理
輸入国・品目ごとの関税率差を活用する戦略
Amazon輸入ビジネスでは、同じ商品でも輸入国の違いや品目の分類によって関税率が大きく異なるため、利益率の大きな変動要因となります。たとえば、「シャツ」は衣類として扱われる場合があり、日本の関税は10%~25%程度に設定されています。一方で「スマートフォンアクセサリー」といった電子機器类は、特定品目によっては0%や5%の低税率が適用されることも少なくありません。
この差を活かすには事前に輸入予定国と商品分類(HSコード)を確認し、関税負担が低い市場から仕入れる戦略が必要です。特にアジア圏ではASEAN貿易協定などにより一部品目でゼロ税率化されているケースもあり、「安く買える国=関税も安い」は必ずしも成立しない点に注意してください。
例として、中国から輸入する場合とベトナムからの仕入れでは同じスマートフォン充電器でも税率が異なります。中国製品は通常10%ですが、ASEAN協定加盟国のベトナム産なら関税ゼロの可能性があります。
したがって貿易ルートを複数検討し、実際のCIF価格+関税率で総コストを比較することが利益計算の精度向上に直結します。また、輸入品目ごとに「HSコード」による分類が必須であり、「商品名だけで判断する」という誤りは避けるべきです。
貿易協定(FTA)がもたらす関税軽減効果
日本と多くの国々との間には、自由貿易協定(Free Trade Agreement, FTA)が締結されています。代表的なものに「日米貿易協定」や「TPP11(CPTPP)」、「日EU経済連携協定」といったものが存在し、これらの協定は対象品目について関税を段階的に撤廃または大幅に引き下げする効果を持っています。
例えば「日本とメキシコ」の間では、「自動車部品」「電子機器類」といった工業製品に対してはすでに0%が適用されています。また、日EU協定により欧州から仕入れる場合、衣料品や食品類についても関税ゼロ化・低税率化が実現しています。
こうしたFTAの恩恵を受けるためには「輸出国に貿易協定加盟国の認証を受けていること」が必要であり、通常は原産地証明書(Certificate of Origin)や発行された承認文書の提出が求められます。これを怠ると関税ゼロではなく「標準税率」で課税されてしまうため、事前確認が不可欠です。
FTAを活用する最大のポイントは、「仕入れ先国選び」と「原産地証明書の取得手順」の両方をセットで管理すること。特にAmazon輸入ビジネスでは大量発注時のコスト削減に直結します。
為替変動による実質的な関税コストの増加リスク
為替レートは日々変動するため、仕入れ価格だけでなくCIF価格と関税率をかけた「実際の支払い額」も大きく左右される点に注意が必要です。例えば1ドル=102円で計算した商品が、翌月には1ドル=130円になると、同じUSD金額でも日本円換算では約27%増加します。
関税はCIF価格に基づいて計算されるため、「為替高騰」により実質的な仕入れコストと関税負担が同時に上昇する二重のリスクにさらされます。たとえば、アメリカ製品を輸入し、$27.99で購入した場合、102円換算では約2,855円ですが、為替レートが130円になると計算上は「3,638円」となるため、関税(CIF×0.15)も大幅に増加します。
このリスクを軽減するには定期的に為替予測やスワップ取引の活用が有効です。特に長期的な仕入れ計画がある場合は、3ヶ月先のレートを見据えた価格交渉を行うことでコスト変動への備えになります。
また、関税計算においては「実際の為替レート」ではなく、「販売時期に適用される平均的な換算率」を用いるのが現実的です。102円と仮定して利益計算を行う場合でも、変動リスクへの意識を持つことで失敗しないビジネス運営が可能になります。

まとめ
Amazon輸入ビジネスにおける関税と利益計算の核心ポイント

Amazon輸入ビジネスで成功するためには、関税と通関費用の正確な把握が不可欠です。実質的な仕入原価を計算できなければ、利益率も誤算され、事業は持続できません。
通関費を正しく計上する5ステップ
- CIF価格の正確な算出:CIF(到着時値)=商品代金+国際輸送料。この合計額がすべての税計算の基礎です。
- 適切な税率の確認:日本税関「輸入税率一覧表」で商品分類に応じた正確な適用税率を調べます。「綿製シャツ」と「ポリエステルジャケット」では同一カテゴリでも別々の税率が適用されます。
- 関税額の計算:関税=CIF価格 × 適用税率。例:10万円 × 10% = 1万円
- 消費税の発生タイミング:消費税は「CIF+関税」に対して8%が課されます。(10万 + 1万) × 0.08 = 8,800円。この順序を間違えると、実際支払い額よりも高くなるリスクがあります。
- 通関手数料の選定:EMS・DHL・FedEx・UPSなど各社の仕組みに合わせて「固定」か「割合方式(2%)」を選択。特に大量輸入では高額になるため、長期的なコストを見極める必要があります。
通関費用を最小化する実践戦略
- 小口配送の集約:複数商品を1回で輸入することで国際運賃単価が下がります。DHLやFedExでは5kg未満という制限があり、これを超えると急激にコスト増。
- 免税枠の活用:個人輸入なら1回あたり20万円以下であれば関税・消費税が免除されます。ただし商用販売目的では適用されませんので注意が必要です。
- 誤解しやすい点:「安い配送=手数料も安くなる」は間違い。EMSの200円固定とDHLの5万円未満で1,000円という仕組みを理解して選定しないと、逆に高コストになる可能性があります。
- 輸出先での価格交渉:海外メーカーに対し「CIF込み」の単価提示を求めることで、実質的な税負担額が下がります。仕入原価と関連費用を事前に見積もることが鍵です。
利益率を見誤らないためのチェックリスト
☐ 商品代金と国際送料を合算してCIF価格を確定したか?
☐ 商品分類に基づいて正確な関税税率を確認したか?
☐ 消費税はCIF+関税に対して計算しているか?
☐ 運送会社の手数料仕組み(固定/2%)を理解し、選定したか?
☐ ExcelやGoogleスプレッドシートに計算式を登録し、毎回自動で算出できるようにしたか?
Amazon輸入ビジネスの成功は、「仕入れ価格」ではなく「実質的な仕入コスト」が勝負です。通関費用を無視して利益計算を行うと、想定外の損失につながります。 ぜひこの記事で学んだ内容を基に、リサーチ段階から正確なROS算出を行いましょう。商用目的での輸入は「個人使用」と申告しないことが法的リスク回避にもつながります。
関税と消費税の計算順序を誤ると、実際支払い額より高くなるため注意が必要です。必ずCIF+関稅に対して8%をかけるようにしましょう。 こうした細部まで意識することで、安定的な利益率が得られます。
通関費用の正確な把握と自動化された計算ツールは、Amazon輸入ビジネスで失敗しないための最強の武器です。少しずつ慣れながら実践していきましょう。


