Amazon新規出品で扱うべき商品の見つけ方

Amazonの新規出品で扱うべき商品には
いくつか特徴があります。

新規出品で扱うべき商品を見る前に
相乗り出品で扱うべき商品を
見るとわかりやすいので
まずそちらについて解説したいと思います。

目次

Amazon相乗り出品で扱われる商品

相乗り出品の場合
集客はその商品の商品力に
ほぼ頼ることになります。

つまりブランド品を
扱うことになるということです。

相乗り出品では
集客力のある商品(ブランド品)を
いかに安く買うかに
かかってきます。

ブランド品は当然ながら
そのブランドが欲しいと
具体化したニーズの下
検索されます。

例えばタイガーの
魔法瓶が欲しい人は
タイガー 魔法瓶と
検索します。

Amazon_co_jp__タイガー 魔法瓶

Amazonでは
このキーワードで調べた時に
象印の魔法瓶が検索結果に出ることは
まずありません。

楽天だと意外とあります、
関係ないキーワードを
入れるグレーな手法があるためです。

ブランドが決まっていない人は
自分が一番重視する商品の特徴と
合わせて商品を検索します。

例えば魔法瓶 保温で検索する人もいるでしょう。

サーモスや象印、タイガーなどが出てきます。
こういった分野では新規出品しても
勝ち目はありません。

一つの示準にしてください、
ブランドキーワードでなく
抽象キーワードで
調べた時に
有名ブランドばかりが出てくるジャンル、
ここを攻めても勝ち目はありません。

ただこの時点でわかるのはあくまで
ビッグキーワードの一つ
魔法瓶 保温というキーワードでは
新規出品商品の
集客ができないということだけです。

他のキーワードであれば
集客できるかもしれません。

この流れでお分かり頂けると思いますが
新規出品すべき商品は
市場として空いている分野の商品です。

ライバル商品がその程度存在するか、
そしてそれらの商品に勝てる
明確な強みはあるかという
一般的な企業が行っている
マーケティングを行う必要があります。

特定の商品が
ライバルになりうるかどうかは
自分の強みによって
変わってきます。

例えばレディースブランドに
強いデザイナーが知り合いにいるのであれば
デザインがあまり良くないジャンル、
価格帯に攻め入る時それは強みになります。

強みとは相対的なものなので
優秀なデザイナーでも
世界的に有名なヴィトンやエルメスの
デザイナーと比べると
敵わないでしょう。

同じ価格帯、同じターゲットの
商品を作ってもまず勝てません。

同様にAmazon新規出品向けに
OEM生産で商品を安く作ることが
強みだと思っていても
同業他社も同様に
安く商品を作っているかもしれません。

就活生が自分の強みは
どんなことにも努力できるところです、
と言ったところで
大手企業の人事から見れば
そんなの誰だって当然だ、と思われ
一蹴されてしまうのと同じです。

結局Amazonの新規出品で
扱うべき商品の見つけ方とは
様々なマーケティング
事例を学ぶことに他なりません。

しかし何から学べばいいか
わからないという方も多いでしょう。

そこで新規商品の販売に役立つ
マーケティングフレームワークを
いくつか紹介したいと思います。

Amazon新規出品で使えるマーケティングフレームワーク

まずアイデア着想で用いられる
フレームワークの紹介です。

SWOT分析

2000px-SWOT_en.svg

SWOTは、S:強み、W:弱み、
O:機会、T:脅威の頭文字をとっています。

簡単に言えば競合との関係で
自分が優位に立てるのは
どの部分かを見るフレームワークです。

欠点としては
1対1でしか使えず
複数ライバル企業を想定する場合は
それぞれについて
SWOT分析を行う必要があり
慣れていないとポジショニングが
しづらいことが挙げられます。

強み×機会の部分を伸ばす戦略を立て
弱み×脅威で最悪のシナリオを想定しておく、
ということが大切です。

SWOT分析を行うためには
PEST分析、5F分析、PLC、
ポジショニング、バリューチェーン分析,
VRIO分析辺りの概念を
知っておく必要があります。

それぞれについても見ていきましょう。

PEST分析


出典:jma2-jp.org

PEST分析とは企業を取り巻くマクロな外部環境を
分析するためのフレームワークです。

PESTはPolitics(政治),Economics(経済),
Society(社会),Technology(技術)の略です。

ちなみに僕も敬愛する
フィリップ・コトラー氏が
考えたフレームワークです。

SWOT分析のうち
S強みとW弱みは内的要因で定義されますが
O機会とT脅威は外的要因で定義されています。

そこでこの外的要因を
細かく見ていく時に役立つのが
PEST分析ということです。

5F分析

5F分析はマイケル・E・ポーターが
考案したフレームワークで
業界内の競争に影響を与える
要因を5つに分類し
それぞれの力の強さや
関係性を明らかにする
分析方法です。

  1. 既存競合者同士の敵対関係
  2. 新規参入の脅威
  3. 代替製品・代替サービスの脅威
  4. 買い手の交渉力
  5. 供給者の支配

PLC

PLCとは
Product Life Cycle(製品ライフサイクル理論)
のことで、物販以外の
ビジネスを考える時にも
非常に役立つ考え方です。

Amazonで新規出品を行う場合
その多くは新商品になると思います。

そうなるとそもそも
開発の段階から
参入しようとしている市場は
PLCでいうどのフェーズにあるのか、
ということを意識しなければいけません。

この際数百年年以上続いているアパレル市場や
すでに飽和してしまった
と言われるコンビニ市場など
色々な市場の事例を普段から
頭に入れておくことが大切です。

ちなみにこれはまた別のテーマですが
飽和した市場での戦い方もあり
それには「市場の再定義」と「周辺市場の開拓」
が必要になります。

ローソンやファミリーマートのトップは
コンビニ市場が飽和したと発言していますが
セブンイレブンは未だ積極的な
出店を続けています。

これはあくまで僕の分析に
とどまりますが
セブンイレブンは
対コンビニの戦略ではなく
対カフェの戦略を
取っていると考えられます。

正直まだあまり
美味しいとは思いませんが
コンビニでドーナツの販売を
始めたのもその兆候でしょう。

ちなみに携帯市場も
飽和していると言われていましたが
かの有名なスティーブジョブズは
携帯、カメラ、電子書籍、ゲーム、などの
デバイスをiPhoneという
ブランドの中で統合することで
スマホ市場を大きくリードしました。

ポジショニング

ポジショニングとは自社のビジネスやブランドを
顧客のニーズに合わせるとともに,競合企業あるいは
競争ブランドとの差別化を行ないながら
顧客から選ばれる位置取りをすることです。

解説はしませんがセグメンテーションや
ターゲティングについても
合わせて勉強しておくと
さらに理解が深まると思います。

バリューチェーン分析

こちらもマイケル・ポーターが
最初に言いだした理論です。

バリューチェーン分析とは
事業活動を機能ごとに分類し、
どの部分(機能)で付加価値が
生み出されているか、競合と比較して
どの部分に強み・弱みがあるかを分析し、
事業戦略の有効性や改善の方向を探ることです。

業界によってお客さんに
モノを届けるまでの流れは異なりますので
ここでは小売業を例にあげることにします。

  1. 商品企画
  2. 仕入れ
  3. 店舗運営
  4. 集客
  5. 販売
  6. アフターサービス

小売業では一般的には上記のようになっています。

僕の独自の考えでは
仕入れと集客の位置が逆だと
考えていますが
それはまた別の機会に紹介します。

ライバルの方が仕入れが強いかもしれない、
しかし顧客対応などのアフターサービスには
自信がある、といった感じで
ブロックごとに分析していきます。

しかしこれだけだと要素を取り上げただけで
定性的判断しか下せません。
担当者ごとに判断が変わってしまいます。

そこで次に
VRIO分析と呼ばれる
フレームワークを用います。

VRIO分析

V,R,I,Oはそれぞれ
Value(価値),
Rarity(希少性),
Imitability(模倣可能性)
Organization(組織)
を表します。

Valueは市場において企業の経営資源が
充分に経済的な価値があると
顧客に認識されているかどうかを分析します。

簡単に言うと
あなたが強みだと思っている
強みは顧客にとって
本当にメリットになっているか
測るということです。

Rarityは企業の経営資源が
市場において希少性を
発揮しているかどうかを分析します。

OEMが出来る、だけでは
他社も出来るので強みとは言えません。

ワニ皮の加工に関しては何処にも
負けないOEM工場を知っていて
市場にワニ皮関連の商品を
投じたい、この場合は仕入れの
Rarityにおいて
優位性があることになります。

いろいろ出てきましたが
本来マーケティングとは
最低限これくらいの知識はいる
分野だと思ってください。

Imitabilityは
真似しやすいかどうかです。
ノーブランド品の販売は
簡単に真似できてしまいます。

ブランド品でも
物自体は真似できてしまうものが多いです。

しかし似た商品を作って
仮に商標や著作権の問題を
クリアしたとしても
既存のブランド品と同じようには売れません。

売り方、見せ方、顧客対応、
ブランディングの方法、
などは一朝一夕には真似できないからです。

またコスト面でも後追いの新規参入者は
既存ブランドに勝つことは難しいです。
後追いで勝つには戦略が必要です。

Organizationの違いは
スピード感や細かいケアの部分に出ます。

やはり少ない人数、あるいは
管理が行き届いていない組織では
どこかにボロが出ます。

Amazon新規出品とマーケティングのまとめ

新規出品を行う場合に
考えるべきこととして
マーケティングフレームワークを取り上げました。

フレームワークは
考え方をシンプルにしてくれる
道具みたいなもので
別に知らなくても
ライバル企業やその他市場の
影響を考えながら顧客との関係の上で
自社の相対的な強みを見つけ
それを伝えていく術をうまく考えつくことが
出来るのであれば必要ありません。

しかしこうして言葉にしてみると
どこから手をつけていいかが
途方に暮れてしまうと思います。

それにフレームワークを用いないと
センスのあるなしがはっきりと出てしまいます。

仮にあなたがセンスだけで経営をして
優秀でもこういったフレームワークを使った
思考を社内文化として取り入れないと
いつまでもあなた自身が
物事を考えなくてはなりません。

それでは会社は大きくなりません、
経営者はなるべく経営に集中するべきです。

そして今回の内容についてですが
記事の内容をインプットするだけでは
ほとんど意味がありません。

必ずあなた自身の事例に具体的に
当てはめて考えてください。

Amazonではどんなものを
新規出品すべきか
⇒マーケティングをして条件に当てはまる商品

という所はご理解いただけたかと思います。

その上で僕個人の考えとしては
マーケティングの大部分は集客に
関することだと思っているので
次回はAmazon内集客について
掘り下げたいと思います。

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